お菓子は、人々の心に安らぎや感動を、そして時には「夢」を与えるもの。そんなお菓子づくりのプロを目指すには、何といってもお菓子の美を表現する「創造力」が欠かせません。また、お菓子作りには第一に衛生的であることと、製菓特有の技術が求められます。プロとして就業するためには、食品添加物についての科学的な知識を持っていることも必要とされます。製菓分野への就業希望者は年々増えており、人気の職業の一つになりつつあります。その一方で競争の激しい業界でもあり、マスコミや雑誌等でスイーツ特集が組まれれば多くの人が関心を示す現在、経営者も作り手も常に新しいトレンドや技術に対して探究心を持たなければなりません。このような現状の中で、宮城調理製菓専門学校では即戦力となるべき人材の育成に力を注いでいます。
近年、食の安心・安全を求める機運は高まり、法令順守の精神からも国家資格の重要さに注目が集まっておりますが、上級製菓技術科では1年目修了時点で国家資格である製菓衛生士の受験資格を取得し、2年目在学中に国家資格を受験することが可能となっております。
2年目は実習中心のカリキュラムとなるため、高度な技術を反復して徹底指導。
校内設置のショコラトゥリー・コンフィズリー実習室でチョコレート・あめ細工に特化した実習を実践。
フランス提携校との交流授業や※MOFの特別講師による実習を展開。
※フランスの優秀な職人に与えられる称号
● | 洋菓子・和菓子・製パンの基礎技術の習得 |
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● | それぞれの基礎を徹底し、完成度を高める |
● | 製菓ブティック運営を目指した応用技術の習得と実践 |
● | 製菓ブティックでの運営実践 |
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● | チョコレートやあめ細工、シュガークラフトなどの高度な技術の習得 |
● | 調理学科とコラボレーションしたホテル等での現場シミュレーションの実践 |
1年次は製菓衛生師として必要な基礎的な知識と技術を身につけ、2年次は高度な技術やチョコレートやアメ細工等の特別実習を実践し、即戦力となる人材育成を目指します。
MON | TUE | WED | THU | FRI | |
1校時 | 社会 | 公衆衛生学 | 製菓理論 | 製菓実習 | 製菓実習 |
2校時 | 食品学 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
3校時 | 栄養学 | 衛生法規 | 〃 | 〃 | 〃 |
4校時 | 製菓実習 | 製菓実習 | 製菓実習 | 〃 | 〃 |
5校時 | 〃 | 〃 | 〃 | 食品衛生学 | 栄養学 |
6校時 | 〃 | 〃 | 〃 | 食品衛生学(実習) | 食品衛生学 |
7校時 | 〃 | 〃 | 食品学 | 〃 |
MON | TUE | WED | THU | FRI | |
1校時 | 製菓実習 | 製菓実習 | 製菓実習 | 製菓実習 | 製菓実習 |
2校時 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
3校時 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
4校時 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
5校時 | 実践学 | 外国語 | 〃 | 〃 | 〃 |
6校時 | 〃 | 経営学 | 〃 | 〃 | 〃 |
7校時 | 〃 | 外国語 | 〃 | 〃 |
明るく元気、個性豊かなクラスメイトに刺激を受けながら、毎日、製菓の知識と技術に磨きをかけています。先生方は生徒一人ひとりのことを考えて、とてもていねいに指導してくださいます。そんな先生方のおかげで、就職も決まりました。この学校で基礎からしっかり学べたことは、これからの社会人人生に確実に役立つと思います。他にも、これまでの実習をまとめたルセット(「作り方」の意味のフランス語=レシピ)や、日々の実習で身につけたコミュニケーション能力も活かしていきたいです。そしていつか、海外のホテルで製菓製造に携わりたいと思っているので、英語も勉強したいです。卒業しても、やりたいことをたくさん見つけさせてくれた先生方と、クラスメイトに感謝しながら、これからの毎日を大切に過ごします。
パークハイアット東京 勤務
小野 道子さん
上級製菓技術科 平成28年卒
宮城県志津川高等学校出身
パークハイアット東京、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ(東京)、トシ・ヨロイヅカ(東京)、モンサンクレール(東京)、成城アルプス(東京)、八芳園(東京)、横浜ロイヤルパークホテル、ホテルエピナール那須(栃木)、ウエスティンホテル仙台、仙台国際ホテル、ホテルハマツ(福島)、郡山ビューホテル、ケーキハウスFRAISE(宮城)、オランジュリー(宮城)、ラ・クロンヌドル(宮城)、シセイドウ Kazunori murata(宮城)、ドンク(宮城他)、パン工房ウェルストン(宮城)、パンセ(宮城)、シベール(山形他)、レパコ(福島他)、和菓子司 塩野(東京)、テオブルマ(東京)、ショコラティエ エリカ(東京)
※過去3年の主な就職先の抜粋であり、上記以外にも多くの就職実績があります。
■製菓衛生士(国家資格・受験資格)
■食品衛生責任者
■衛生専門士称号
上級製菓技術科編
学校生活で身につけてほしいもの。それは「基本」です。高度なテクニックは、職場に入ってから十分に磨くことができます。その前に挨拶や礼儀など、社会人になるため、またパティシエになるための「基本」を伝えたいと思いながら、日々の授業を行っています。
私の父は日本料理の料理人で、家もお店をしていた影響から、私は料理人になろうと思っていました。それがパティシエの道に進むことになったのは、高校卒業後、就職したホテルで製菓を勧められたことがきっかけです。実は子どもの頃から、お菓子作りが好きだったのです。
ホテルでの修行時代、硬い白桃のコンポートをお客様に出してしまったことがあります。その時、当時の総料理長に「信用を失えば、取り戻すのは至難の業。プロなら同じ失敗をしてはいけない。それが信用につながるのだ」と教えていただいたことを今も印象深く覚えています。そしてもう一つ、好きな言葉があります。
“Life is like icecream. Enjoy it before it melt.”
人生はアイスクリームのようなもの。溶けてしまう前に楽しみましょう。そして常に努力を怠らず、「自分」をもち、それを十分に発揮して、人間として魅力のある「一流」を目指しましょう。